知り合いの弁護士が、「覚えられない店名」だと言うので
こりゃ六法よりむずかしい用語を使った名称のレストランだと 興味と食欲を抑えきれず、あらゆる手段を駆使して情報収集 幻のイタリアンレストランを突き止めた。 工場という建築物で出来たタイプの企業が多いので この場所は私の庭。地図無しで半径2キロは歩いて見せます。 記憶では、その場所、山の中に畑が広がる地区のはず ほんとうに、弁護士の弁「なかなか洒落た本格派」レストランなんか この山道の向こうにあるのだろうかと、 思いっきり疑いながらも生い茂る緑の木々を 掻き分け掻き分け坂を登った。 暑さと徒労の恐怖で引き返そうかと思ったその時、看板が目に入った。 『この奥すぐ → 』 ランチ時だ。駐車場に止めてあるジャガーでいらしたのか、 マダムたちの笑い声が店内に響き渡る。 「予約していないのですが、一人です。よろしいでしょうか?」 「本日は、大丈夫ですよ。どうぞこちらへ」 招かれた席は窓側、黄色のテーブルクロスに白い小さな花が飾られている。 かなり登ってきたので、なるほど眼下には街一帯が見渡せる、夜景ならさぞや見事だろう。 せっかくなので、ランチメニューの中でも品数の一番多いコースを選び、 お店の人の反応をみたら、予想外に無表情であった。 前菜は野菜のマリネと生ハム添え 生ハムは塩加減が程好く、パプリカの甘味とよく合っていた。 パスタは、海老とモッツアレラチーズのトマトソースカペリーニ 茹で具合は絶妙、イタリアンレストランで食すとこの歯ごたえが嬉しい メインはポークのひき肉でハンバーグ状にしたもの。 色とりどり温野菜がたっぷりで、見た目も美しい一品。 パンがいい。パンが。あつあつでもちもちでかりかり~で2種。 デザートは果物のジェレ、プリンのタルト。さっぱりとこってりで楽しいコンビ。 どちらもあまり体験した事ないけれど、食べる前から想像できる程度の味でした。 おあとはカプチーノ。フワフワクリームの上にショコラの模様 これなら、目的の「癒されるランチタイム満喫」は達成かな。 ちなみにオリーブオイルこそ絶品だった。きらきら光る割にはしつこくなくて 香りもあっさり且つ芳醇、案の定特別に厳選し、輸入しているとのことだ。 それから、レストランの名前は『覚えられない』ほど難解ではなかった。 ―ここなら、夜来てもいい― この感想が私の合格ライン ディナーはそれなりに高価だろうから 仲良しの司法書士誘ってみようかなーっ イタリアではオリーブオイルの攻撃に辟易したけど、日本ではオリーブオイルがとっても 恋しいそんなイタリアン好きのくいしんぼうさんのさいわいを祈って・・・
by on-nao
| 2004-08-08 03:00
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